「枯葉が舞う路地で身を縮めながら」

枯葉が舞う路地で身を縮めながら
希望と絶望を行ったり来たり

曇った空の光は明るく柔らかく
通り過ぎる風は固く冷たく

滑らかに静かに移りゆく景色は
どこからも来ずどこへも行かず

霞んだ記憶にも澱んだ予感にも
心を掴むほどの魅力はなく

ゆく道を切り拓くことに疲れ
くる道に身を任せることを怖れ

言葉を失って立ちつくす
閉塞感のビルの隙間の冬の入り口