この宇宙では、全てが循環しています。
地球は太陽の周りを回って季節の変化が起こり、一年が繰り返されます。
月は地球の周りを巡って、潮の満ち引きという繰り返しを創り出しています。
毎日、朝には太陽が昇り夜には日が沈み、一日という繰り返しも循環の中にあります。
循環は、言わば繰り返しの連続です。
「歴史は繰り返す」という言葉は有名ですが、占星術やマヤ暦のように「似たような出来事は周期的に繰り返される」という考え方は古代から普遍的にあります。
このような天体による周期的な繰り返しとは別に、繰り返しは「良い出来事」「悪い出来事」といったものの中にも見つけられます。
良い出来事も悪い出来事も、決して永遠には続きません。
悪い出来事が起こった後には良いことがあるものですし、逆に良い出来事の後には、ちょっとした落とし穴に落ちないように気を引き締める必要があります。
また、「情けは人の為ならず」の言葉にもあるように、物も出来事も、巡りめぐって自分のところに戻ってくるという考え方が古くからあります。
時とともに全てが流れ巡っているのですから、その大小さまざまな循環の中で、物もエネルギーも自分のところを通り過ぎて行くだけ、と言うこともできそうです。
このように時の流れや環境の変化、そしてさまざまな出来事も含め全てが、循環することでこの宇宙は成り立っているのです。
何もかもが変化していくこの私たちの世界で、「循環」こそが真実、と言うのは大げさでしょうか。
だからこそ、循環を意識することによる恩恵は計り知れないと言えるでしょう。
日々の生活の中で循環を意識していると、物事が順調に進まなくなった時や思い通りにいかなくなった時に役立ちます。
もう必要なくなった物や捨てるべき物を大切に持っていることが、循環をせき止めているのかもしれません。
ものだけではなく、感情や気持ちについても同じことが言えます。
澱んでいるところを流すことがポイントです。
窓を開けて部屋の空気を入れ替えるように、時には心の空気も入れ替えるようにしたいものです。
また、生きている中で起こるさまざまな出来事を、良いことも悪いこともあるがままに受け流して、「人間万事塞翁が馬(*1)、大丈夫、うまく回るさ。」と流れのままに生きることは、人生を楽に楽しく過ごせる秘訣なのかもしれません。
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*1)人間万事塞翁が馬:中国の故事。良い出来事と悪い出来事が関連しながら順番に繰り返されるという内容から、人間、良いこともあれば悪いこともあるという例えとなり、あまり不幸にくよくよするな、また幸せに浮かれるなという教訓として生かされる言葉。