わたしたちの生活には、嫌なことや辛いこと、苦手なことなどがあふれています。
そういった大変な事柄はできる限り避けたいものですが、避けられない出来事も多いのが現実です。
どうしても避けられない時には、気持ちを切り替えて「辛いことに積極的に耐えてみる」という方法があります。
辛さに正面から向き合うと、以外にもその「辛さ」がかなり軽減されるのが分かります。
また、避けたい出来事は自分を大きく成長させるチャンスとも言えます。
辛いことを経験すると必ず、それを耐えた分量に合わせて「耐性(耐える力)」が備わります。
加えて、同じような事柄に対しての対処の仕方も学べます。
つまり次に同じような出来事が起こっても、「辛さ」が前回よりも減り、しかも前回よりもうまく対処できるようになるのです。
言い換えれば、「避けたいような出来事には大きな成長が含まれている」ということです。
辛い出来事に「ギリギリまで耐えて耐えて耐えて・・・」そして乗り越えることができると、そこに大きな達成感が得られて、しかもスッキリと気持ちが晴れやかになります。
それだけでなく、乗り越えたことで人生にとって非常に大きな収穫があるのもまた事実です。
あるいは乗り越えるまでには至らなくても、(過剰な無理は避けながら)少しでもギリギリまで耐えてみることは人生を豊かにするのは間違いありません。
別の視点では、経験できる「辛さ」(あるいは「楽しさ」などの気持ち)の分量は「あらかじめ決まっている」という考え方もあります。
どんなものにも限りがあるように、「ある出来事」によって経験することになる「辛さ」(や「楽しさ」)などの気持ちの量にも限りがある、という考え方です。
言い換えれば、自分がそれだけの量を「もともと持っている」とも言えます。
そう考えると、「辛い思いをする」ことは、「自分がもともと持っていた辛さを消費する」ことになります。
つまり、辛い思いをした分だけ自分が軽くなるということです。
繰り返しになりますが、「耐えること」は人を大きく強くします。
最後には逃げてしまう結果になったとしても、それまで耐えてきたことは無駄にはなりません。
耐えた分は必ず大きく強くなっているものです。
一時的に逃げてしまったとしても、あるいは休んだとしても深刻に考える必要もありません。
次にその時が来たら、また挑戦すれば良いだけのことですから。
逃げたくなった時にもう少しだけ耐えてみることには、想像以上に大きく様々なメリットがあると言えそうです。
嫌なことや辛いこと、あるいは苦手なことに直面した時は、人生を豊かにするために「もう少しだけ耐えてみる」という選択も、大いにアリだと思うのです。
「辛い」と感じた時には、「辛いことに正面から向かい合って受け止める感覚」を持ちたいものです。